俺の数学ブログ

数学に関することしか書きません笑笑

ゼミの内容

私のゼミでは位相幾何学という分野を勉強してます。具体的には位相という「近さ」の概念を一般化した「位相」を用いて、様々な多様体の性質を調べています。多様体というのは立体を一般化したようなものです。なぜこのような「一般化」が大切なのかというと、条件の少ない数理体系で考えると分かることが沢山あるからです。
例えば世の中には様々な立体があります。私の大好きなタピオカのような球の表面やドーナツのようなトーラス、そして、よく言われますがコーヒーカップなども立体に入ります。これらの形を全てを分類しようと思うとなかなか難しいです。しかし、位相幾何学を用いると、閉曲面の分類定理から「オイラー標数」という穴の数のようなもの表すものを用いて分類することができます。これは辺や頂点、面といった簡単な数と深い関係があります。例えば、有名なオイラーの多面体定理により正多面体はオイラー標数が2です。この正多面体と「位相」が同じな球も同じ2になります。球には頂点や辺などがありませんが、立体を「次数付き加群」という代数的構造に一般化をし、その「ホモロジー群」の階数を表す「オイラー標数」というこれらの簡単な数を一般化したものを考えることで、図形が分類することができるのです。
このように、複雑な食べ物の形がこれらの簡単な数から分類されるます。ですので、このような分類方法を「グラフ理論」や「圏論」といったものに応用することができます。実際にこれらの理論は、「Haskell」といったプログラミング言語や、交通渋滞の緩和を考えるシステムを考える「数理モデル」などで使用されています。このように「一般化」という不必要な情報を取り除く操作を行うことで、複雑な物事を単純にし、問題の解決策を導くことができるのが「位相幾何学」です。これは私たちの日々の生活でも同じだと思います。何か物事にぶつかった際は、その問題点を単純化して良い解決策を導きたいと思います。